東洋医学って何だろう

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東洋医学の「胆」って何だろう… 夜驚症・統合失調症からひもとく

胆が虚すことを胆気虚怯という。ぼくが初めてこれを認識 (運用) できたのは、体表観察 (切経) の技術が進んだ10年くらい前のことだった。夜驚症の小学生を治療したときだ…
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画像でみる気の動きと「生きたツボ」

中国伝統医学は「気の医学」である。鍼灸と漢方薬を二本柱とするが、気の医学の真骨頂は鍼灸にある。鍼には気を集めたり散らしたりを、自由に操作する力がある。効くツボには、生きた反応がある。画像とともに詳しく解説したい。
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宗気・営気・衛気って何だろう

気は、宗気・営気・衛気の三つに大別されます。 気を理解するのが東洋医学の基本ですね。 宗気・営気・衛気について、成書の解説を鵜呑みにするのではなく、自分の眼で原典 (黄帝内経) に向き合い、「気」を理解したいと思います。
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気・血・精・津液って何だろう

気・血・精・津液、ややこしいですね。どうつながっているのでしょうか。詳しく説明しましょう。
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逆証 (死の証) とは… 舌に映じた「神シン」の考察

順証と逆証。人の生き死に。その分かれ道は、ほんの一度の治療であったり、ほんの少しの岐路の選択であったりする… そういう恐ろしくも不思議な世界が、舌診の記録から伺えるのである。その機微を左右する生命の最も根本をなすもの、それが「神」である。
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不通則痛… 「甬」と「用」の字源をたどる

「不通則痛」通じざれば則ち痛む。「通」と「痛」には、おなじ「甬」という文字が用いられています。この文字には言いしれぬ深い意味が込められています。奥深い中国文明を探求してみましょう。東洋医学の基本的な考え方はここから生まれたのです。
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証候とは… 病態把握への果てしなき挑戦

中医学では、病態のことを「証」といいます。証には「証名」と「証候」があります。ここに「悪寒・浮脈・頭項強痛」というひとくくりの症状があるとします。このとき証名は「表証」です。このとき証候は「悪寒・浮脈・頭項強痛」です。
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補瀉って何だろう

正気が「味方」だとすれば、邪気は「敵」です。補法は味方である正気を増やす方法です。瀉法は敵である邪気を追い出す方法です。どういうイメージで補法・瀉法を行えばいいのか、字源・字義にさかのぼって本質に迫ります。
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五臓六腑の5と6、経絡の12、経穴の365の謎に迫る

東洋医学には様々な「数字の謎」があります。たとえば五臓六腑の5とは? 6とは? 言いしれぬ哲学が隠されています。古代中国人が命を養いつつ培 (つちか) った文化、ここにさかのぼることにより、壮大な謎と哲学が見えてくるのです。
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月と体… 《素問》にみる月輪と女性生理

《素問・八正神明論》では、月齢周期は人体に影響する…としますが、現代科学では認められていません。 その有無を論じる前に、古人がどのようにしてこうした考えに至ったのかを考察します。東洋医学の成り立ちを知る上でも無意味ではないと考えます。
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五運六気って何だろう

「運気」という言葉を聞いたことがありますね。占いのようなイメージがあります。 正確には「五運六気」といいます。 五運六気は、五臓六腑や三陰三陽に反映されて行きます。 温病って何だろう…五運六気からひもとく をご参考に。 ・五運とは、大地にお...
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「治未病」って何だろう

東洋医学には「治未病」…未病を治す…という言葉がある。出典は《黄帝内経》である。それによれば、已病(すでに病気になったもの)を治すのではなく、未病(まだ病気になっていないもの)を発病する前に治すことである…とされる。
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脾はなぜ「卑」しい? … 易経・繋辞伝をひもとく

東洋医学を勉強しておられる方なら、脾がいかに重要視されるかをご存知でしょう。にもかかわらず、「卑」と表記されます。卑しい? これに違和感を覚えるとともに、東洋思想の奥深さを垣間みることができるのです。
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奇経八脈って何だろう <後編>

陰維脈。陽維脈は一年の陰陽を支配します。夏場は活動的に、冬場はゆったりと、この陽と陰とのメリハリが、健康に直結します。 陰蹻脈・陽蹻脈は一日の陰陽を支配します。昼は活動的に、夜は早く床につく、この陽と陰とのメリハリが、健康に直結します。
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奇経八脈って何だろう<前編>

奇経八脈とは何か。教科書を丸覚えするのではなく、その概要、つまり臓腑経絡との位置関係を知ることが大切です。 ・任脈 ・督脈 ・衝脈 ・帯脈 ・陽維脈と陰維脈… あわせて両維脈ともいう ・陽蹻脈と陰蹻脈… あわせて両蹻脈ともいう
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五臓の図形化… 球形をイメージする

東洋医学を勉強してみたが、イメージがしにくい。そう感じる方は少なくないと思います。それは当然のことでもあります。 なぜなら、東洋医学で説かれる内容は、実用を中心に説かれているからです。ふつう、自然科学は実体あるものを物質的に説明します。
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太極図は立体球

太極図は平面図で描かれますが、本当は球形であると考えています。地球に地軸 (自転軸) があって、それを中心としてぐるぐる回転しているように、太極図も回転しており、「太極球」も回転しています。
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中医学における “病因” とは

病気を治すには、病気を知ることです。病気を知るには、その原因を知ることです。中医学では病因をどのように考えるのでしょうか。まず、外感と内傷に大別します。内傷は、五志七情・飲食・労逸が主なものです。病理産物 (痰湿・瘀血など) も重要です。
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君主・相傅・将軍…十二官における臓腑観

五臓六腑という言葉があります。略して臓腑、この東洋医学の言葉には、息づく命が表現されます。心臓・肝臓などの臓腑を「擬人化」し、まるで立ち回る役者たちのように生き生きと臓腑を描いています。その役者たちが生み出す舞台そのものが、人体生命なのです。
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五神と五志…「こころ」って何だろう

五臓が家だとするならば、五神は家主です。五神とは意識 (こころ) のことです。心…神。肝…魂。脾…意。肺…魄。腎…志です。それら家主それぞれには正確の違いがあります。それが五志です。神…喜。魂…怒。意…思。魄…憂 (悲)。志…恐です。
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ツボの診察…正しい弁証のために切経を

ツボは鍼を打ったりお灸をしたりするためだけのものではありません。 弁証 (東洋医学の診断) につかうものです。 ツボの診察のことを切経といいます。つまり、手や足やお腹や背中をなで回し、それぞれりツボの虚実を診て、気血や五臓の異変を察するのです。
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清竅って何だろう

“清竅” は、東洋医学のなかでも専門性の高い言葉です。脳梗塞やてんかん、頭痛・めまい・耳鳴りなどで中医内科学の解説に出てきます。イメージを正しくハッキリと持つことが治療効果に直結します。 めまい…東洋医学から見た6つの原因と治療法 をご参考...
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膜原って何だろう

今般の COVID-19 は、中医学的には疫病すなわち「温疫」に該当します。これに対応するには「膜原」 (まくげん) という概念が重要であると言われます。温疫・膜原について、資料をもとに考察します。
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温病って何だろう…五運六気からひもとく

温病とは熱邪の証候を示す外感病の総称です。熱邪とは外感六淫の一つですが、これ以外に火邪・暑邪もあります。これら複雑な用語を整理することは、温病という複雑な病態を整理することとつながります。六淫だけでなく、五運六気までさかのぼって考察します。
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脈診で “体の声” を聞く

藤本蓮風先生の御尊父、藤本和風先生。その患者さんが、かつて近所におられた。その方いわく、「ピーナッツが好きでね、でも和風先生は脈を診て、” ピーナッツは一日〇〇個までやで ”っておっしゃるんです。」僕が鍼灸学校に通っていたころだった。
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気の6つの作用

中医学では、気には以下の6つの作用があるとされます。 1.推動作用 2.温煦作用 3.防御作用 4.固摂作用 5.栄養作用 6.気化作用 これら6つの作用をひっくるめると、気とは何か…という全容が見えてきます。
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東洋医学の「証」って何だろう

【質問】 鼻炎と胃腸炎は、東洋医学的に関係があるのでしょうか。また慢性炎症についての考え方をお尋ねしたいです。 …このご質問にお答えしつつ、東洋医学の基本である「証」とは何かを説明します。
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東洋医学の脈診って何だろう

中医学では二十八脈を挙げています。浮、沈、遅、数、滑、濇、虚、実、長、短、洪、微、緊、緩、弦、芤、革、牢、濡、弱、散、細、伏、動、促、結、代、大(or疾)のことです。一見複雑ですが浮沈・遅数・大細・長短という陰陽から、細分化して行きます。
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奇恒の府って何だろう…東洋医学の解剖学

《素問・五臓別論》に登場する「奇恒之府」。脳・髄・骨・脈・胆・子宮のことを言います。しかし、これを臨床に生かすには、陰陽論に落とす必要があります。素問の記載を丁寧に解釈しつつ、字源を交えながら明らかにします。
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東洋医学の五行「木火土金水」って何だろう

五行と言えば相生・相克ですが、ここでは触れません。本ページではもっと基本的なことに立ち戻ります。木火土金水それぞれが持つ性質です。これを、臨床に沿う形で展開していきたいと思います。参考にしたい文献は「書経」です。
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