傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…復煩〔57〕

57 傷寒、発汗解、半日許復煩、脈浮数者、可更発汗、宜桂枝湯、主之、 ▶二陽併病で劇症 二陽併病です。だから桂枝湯なのです。経過の短いパターンです。劇症です。これも難解ですね。単純に考えてみましょう。 傷寒を発汗したら解した。 半日したらと...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…承気湯 or 桂枝湯〔55・56〕

55 傷寒、脈浮緊、不発汗、因致衄者、麻黄湯主之、 ▶鼻血が出て治るものは麻黄湯証 傷寒で、汗が出ずに、衄が出て治るもの、これは麻黄湯証だ、という法則を歌っています。 この法則を踏まえたうえで、次の56条をよく読んで考えなさい、という意図が...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…二陽併病〔48〕

48 二陽併病、太陽初得病時、発其汗、汗先出不徹、因転属陽明、続自微汗出、不悪寒、若太陽証不罷者、不可下、下之為逆、如此可小発汗、 ▶本条文の着眼点 二陽併病は46条でも展開しました。 「其れ」とか「此れ」とか、指示代名詞が多いですね。 4...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…衄と併病の臨床例〔46・47〕

46 太陽病、脈浮緊、無汗、発熱、身疼痛、八九日不解、表証仍在、此当発其汗 、服薬已、微除、其人発煩、目瞑、劇者必衄、衄乃解、麻黄湯主之、 さあ、難しい条文ですね。 これは、ど真ん中ストライクではないが、ぎりぎり的に当てて治癒に導いた臨床例...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…44条の法則〔44〕

44太陽病、外証未解者、不可下也、下之為逆、欲解外者、宜桂枝湯、主之、 ▶外証未解 3つの法則 本条は42条を承けながらも、大原則を歌っています。原則は3つあります。まず、分かりやすくするために条文を2つに分けましょう。 太陽病、外証未解者...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…桂枝加厚朴杏仁湯〔42・43〕

42 太陽病、外証未解、脈浮弱者、当以汗解、宜桂枝湯、 ▶37条からの流れ この条文は、37条の補足であり、37条と同列にして異なる原則を示しています。 37「太陽病、十日以去、脈浮細而嗜臥者、外已解也、設胸満脇痛者、与小柴胡湯、脈但浮者、...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…小青龍湯〔40・41〕

40 傷寒、表未解、心下有水気、乾嘔、発熱而欬、或渇、或利、或噎、或小便不利、小腹満、或喘者、小青龍湯主之、 ▶アウトライン まず、小青龍湯という名称です。明らかに、大青龍湯と陰陽関係にあります。病理の上で、大青龍湯を意識しながら考えていき...
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傷寒論私見…大青龍湯その2〔39〕

39 傷寒、脈浮緩、身不疼、但重、乍有軽時、無少陰証者、大青龍湯主之、 本条の大青龍湯は、38条の大青龍湯と区別するため、大青龍湯②と呼ぶことにします。 本条文も、38条に説明したように、「傷寒」を「太陽中風」に書き換えます。 太陽中風、脈...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…大青龍湯 その1〔38〕

38 太陽中風、脈浮緊、発熱、悪寒、身疼痛、不汗出而煩躁者、大青龍湯主之、 37条の、脇痛があっても浮にして幅ありならば麻黄湯で行きなさい、という内容を踏まえています。身体に疼痛が、たとえ脇にあったとしても、 (浮細ではなく) 浮にして幅あ...
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傷寒論私見…小柴胡湯か麻黄湯か〔37〕

37 太陽病、十日以去、脈浮細而嗜臥者、外已解也、設胸満脇痛者、与小柴胡湯、脈但浮者、与麻黄湯、 ▶前提は経過が長いこと 経過が長引いたとき麻黄湯にいくのか、小柴胡湯にいくのか、その鑑別です。 太陽病 (脈浮・頭項強痛・悪寒) が前提です。...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…麻黄湯〔35・36〕

35 太陽病、頭痛、発熱、身疼、腰痛、骨節疼痛、悪風、無汗而喘者、麻黄湯主之、 ▶葛根湯より寒邪が強い 太陽病です。傷寒 (主に寒邪) も含むが、中風 (主に風邪) も含むことを示唆します。ですから1条 (脈浮、頭項強痛、而悪寒) に本条文...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根黄連黄芩湯〔34〕

34 太陽病、桂枝証、医反下之、利遂不止、脈促者、表未解也、喘而汗出者、葛根黄連黄芩湯主之、 ▶桂枝湯誤治後に瀉剤? 16条「太陽病、三日、已発汗、若吐、若下、若温針、仍不解者、此為壊病、桂枝不中与也、観其脈証、知犯何逆、随証治之、」のとこ...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根加半夏湯〔33〕

33 太陽与陽明合病、不下利、但嘔者、葛根加半夏湯主之、 ▶傷寒の嘔逆との違い 嘔というのは、「おー」という声のことです。嘔吐物はあってもなくても、「嘔」はあるというのが、ここで言いたいことです。 桂枝湯証に乾嘔があり、麻黄湯証に嘔逆がある...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根湯その2〔32〕

32 太陽与陽明合病者、必自下利、葛根湯主之、 「太陽陽明合病について」で説明したように、太陽病と陽明病が同時に発症します。 太陽病 (脈浮・頭項強痛・悪寒)+ 陽明病 (心煩・潮熱・高熱など)+ 自下痢・不嘔= 葛根湯 表証とともに下痢を...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…太陽陽明合病とは

32 太陽与陽明合病者、必自下利、葛根湯主之、 33 太陽与陽明合病、不下利、但嘔者、葛根加半夏湯主之、 36 太陽与陽明合病、喘而胸満者、不可下、宜麻黄湯主之、 まず、太陽陽明合病とは何か、ということを明確にしてから、それぞれの薬の説明に...
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