弁証学

陰陽気血の弁証

陰陽両虚証

陰陽両虚とは、陰も陽もともに虚す病態のことをいう。生命は、陰と陽から成り立つ。 陰陽とは夫婦のようなもので、どちらか一方が弱ると、元気なもう一方がそれを助けようとするのが本来の働きである。それに反し、夫婦共倒れになった状態が陰陽両虚である。
陰陽気血の弁証

陽虚証

陽虚証について説明する。また陽虚証と寒実証の鑑別について考察を行う。
陰陽気血の弁証

陰虚証

陰虚とは、精血不足あるいは津液不足があり、そこに熱を生じたものです。 陰が弱く、陽を制御することができないために熱を生じます。
血の弁証

血寒証

血寒証についてです。指が凍死したもの (しかけたもの) が凍傷、体幹が凍傷を起こしたもの が凍死 (しかけたもの) 、どちらも血寒証に属します。部分的な血寒証、全体的な血寒証、どちらに属するかで重症度が大きく変わります。
血の弁証

血燥証

血燥証は血の乾きです。血は物質的ですので、がんなど、組織に形体上の異変が起こる重症疾患は、みな血が関わります。血の乾きとはどのようにして起こるのか、瘀血との関わりは必見です。教科書的な記載をまとめたものと、考察とに分けて展開します。
血の弁証

血熱証

血熱証とは、臓腑の火熱が盛んで、その熱が血分を犯した状態を言います。血分とは、温病 (外感病のうち熱邪が犯したもの) での衛気営血弁証 (衛→気→営→血) の中で、最も深い病位です。この弁証法は、内傷病においても応用されます。
血の弁証

血瘀証 (瘀血による病態)

血瘀とは、瘀血のある状態をいいます。よって、血瘀証とは言っても瘀血証とは言いません。血瘀とは証の呼び名のこと、瘀血とは病邪のことです。なかなか奥の深い概念です。詳しく説明します。
血の弁証

血脱証

血がたくさん出てしまうと死んでしまいます。その危険があるものを血脱証といいます。東洋医学は医学なので、生から死までを説明できます。また、それができなければ大切な体を治療することなどできないと言っていいでしょう。
血の弁証

血虚証

血虚証とは何か。中医証候鑑別診断学に基づき、詳しく説明します。血虚証を理解するには、気と血の関係を理解することが大切です。顔色が白い・眩暈・動悸・舌色が淡い・脈虚細などは、気虚・血虚ともに見られる証候です。どのように鑑別するのでしょう。
気の弁証

気閉証

邪気が盛んで気機を閉塞する。 気機が逆乱し、九竅をふさぎ清竅をふさぐ。これが気閉の特徴です。脳卒中の発作を表現しますが、痛み、喘息、腸閉塞、虫垂炎、急性膵炎、胆石仙痛、前立腺肥大や前立腺がんの尿閉、尿路結石、大腸がんによる大便不通にも応用できる概念です。
気の弁証

気逆証

気逆証とは “気が上に昇る” …つまり気の逆上のことです。まずは教科書 (中医鑑別診断学) どおりの解説をしていきます。後で私見を交えながら分かりやすく説明します。
気の弁証

気滞証

気滞とは気の滞りです。川の流れで考えましょう。流れは気の推動作用です。この流れが土砂でせき止められ、うまく流れない状態を気滞と言います。 実証です。 “初病在気” (病は気から) といわれるように、病気の初期に見られます。
気の弁証

気脱証

気脱とは、気が脱せんとする状態を示す中医学用語です。本当に気が脱すれば死に至る危証です。詳しく説明します。
気の弁証

気陥証

気陥証とは、気虚に内臓下垂を伴うものです。中気下陥とも言います。虚証です。内臓下垂はなくとも、内臓墜脹感があれば、気陥証といえます。 墜脹感とは、内臓が下る感じを伴う不快な張りのことです。
気の弁証

気虚証

気虚証の大雑把な概念とは、しんどそうで元気がない状態です。体を動かすと症状が悪化します。お風呂に入っても症状が悪化します。体力に負荷がかかったときに悪化します。虚証に属します。寒証は不明瞭です。
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