人間は淡白でありたいですね。
「どちらでもいい」という考えが大切です。
ただしそれは、本当にどちらでもいい事に関してです。
たとえばお菓子を、食べてもいいし、食べなくてもいい。
どちらでもいい… という人はストレスをためにくい人です。
脾 (消化器) は土台です。その土台の上に乗っかる重いものがストレスです。
ストレスは誰もが抱えています。ただし、
同じ10kgの重みでも、
ちっちゃな子供みたいな土台だったら10kgは重くてつらい。
力持ちの大人みたいな土台だったら10kgくらい軽々と受け止めることができる。
同じストレスでも、脾の大きさによって感じ方は違うものになります。
どうしてもお菓子を食べずにはいられず、そんなものばかりを食べるならば、脾が小さくなってしまう。
脾が小さくなればストレスが大きくなる。
だから、「どちらでもいい」という人はストレスをためない。
恬惔虚無.眞氣從之.精神内守.病安從來.<素問・上古天眞論 01>
【訳】無欲恬淡ならば、生命力は自ずと従 (つ) いて来る。精 (気と肉体の根源) と神 (気が昇華した意識) は、内から体と心を守る。病気などにどうして従 (つ) きまとわれることがあろうか。
自然 (じねん) って何だろう をご参考に。
〇
人間は信念をもちたいですね。
「こちらでなきゃダメ」という考え方が大切です。
ただしそれは、本当にこちらでなきゃダメな事に関してです。
たとえば、人を殴っちゃダメだ。
こちらでなきゃダメ… という人はストレスをためにくい人です。
人を傷つけてはいけない。これは真理です。
真理とは、人の歩むべきひとすじの道です。
陰陽とは「道」であり、そこには「神明」があると東洋医学は説きます。
神明とは、天から道を照らす光のこと、つまり真理です。
天道は人を殺さず。お天道様 (おてんとさま) です。
神明とは心 (しん) です。心は五臓六腑の主です。
心の光が定まらないと、五臓六腑は狂ってしまう。
だから、「その道しかない」という人は迷うことがない。だからストレスがない。
陰陽者.天地之道也.萬物之綱紀.變化之父母.生殺之本始.神明之府也.
<素問・陰陽應象大論 05>
【訳】陰陽とは、天地のおきてである。全てに当てはまる絶対規律である。そこから臨機応変が生まれる。それを守るか守らないかは生死をすら決定する。太陽のように我々を照らすのである。
陰陽って何だろう をご参考に。
〇
今の世の中は、
「どちらでもいい」ことを「こちらでなきゃダメ」と考え、
「こちらでなきゃダメ」なことを「どちらでもいい」と考える。
だから子供までストレスをため、大切な友達を殴ったり傷つけたりするんですね。
もちろん大人も。
ウクライナやパレスチナで、どちらでもいいものを奪おうと躍起となり、大切なものを傷つけている人たちのことです。
おそろしく大きなストレスで自分を傷つけていることに気づいていません。