海外からの患者さんに向き合う

コロナ禍も明けた2024年、海外から診察を求めて来院される方が相次いでいる。

5月初旬にスウェーデン、その半月後にアメリカはカルフォルニア、6月はフロリダから。

スウェーデンからの方は、当地で鍼灸学校に通う方だった。初診を終え、4日後にもう一度診察した。4ヶ月前から右膝に痛みがあったが、 “膝も腰もすごく楽になった” と喜んでおられた。結果をどうにかすること (対症療法) ではなく、原因を改善すること (原因療法) の大切さを一生懸命に説明した。これから鍼灸を北欧に広めていく使命を持っておられることを前提として。

カルフォルニアの方は、初診のみ診させていただいた。よってその後の経過は知らない。

フロリダからの方は、フェイスブックではなくネット検索で来られた。もう何年も、ぼくのブロクを愛読されているらしい。この方は、初診とその翌日の2回診させていただいた。翌日は、お子さんお二人も一緒に診させていただいた。かわいいハーフのお子さん (4歳と7歳;将来は城田優&ブレイク・ライヴリー 😯❗) だった。

「昨日持ってこようと思って、忘れてたんです。」

フロリダから、日本の実家に立ち寄ってお土産を買ってきて下さった。横浜名物、シウマイ。

前日は、スネ (前脛骨筋) がパンパンだったが、百会の一本鍼で一気に緩み、その緩みは翌日も持続していた。舌を診ると、いくばくかの改善が見られた。まあ、それなりのことは出来たようだ。

遠方すぎて、どう考えても1回限りの治療。

そういうケースが当院では少なからずある。1回の治療で何ができるだろう。今回はたまたま翌日診察でその後の経過は知ることができたが、それすら伺いしれないことがほとんどである。

当院では、2診以降の治療は30分ほどで終了する。が、初診は3時間かけて、その間ぼくはほとんど喋りっぱなし、診察しっぱなしだ。なぜこういう病気になったのかを説明し、改善するにはどうしたらいいかを、診察を交えてオーダーメイドで説明する。いろんな角度から説明し、最終的に患者さんの頭が一つにまとまるよう、一生懸命に説明する。その熱弁に、感動の涙を流される患者さんも少なくない。初診の3時間は、2診以降の土台をつくるための大切な時間である。よって、2診以降の継続を前提とした3時間である。

僕にとって、初診の3時間は「投資」である。治療が継続すれば、その「投資」が花咲き実を結ぶのである。

初診1回のみを想定した治療方法ではない。継続して治療して初めて効果が出ることを想定した治療方法である。

日本国内でも、仙台・東京・神奈川・千葉・金沢・長野・福岡・沖縄… さらに、こうしている間にも熊本から初診予約があった。はるばるここ奈良まで、みなそれぞれの思いをもって来院される。そのなかには、1年以上継続して通院している方も何人かはおられる (1日2〜3回治療で1〜2週間に1度の来院)。

だが、多くは “一見さん” である。

一度でいいから診てもらいたい。その思いに応えるにはどうしたらいいか。

一期一会。

自分はそんなつもりはまったくなかったとしても、周囲から自然とそうなってきた。
それが、運命である。
それに、何も考えず何も意図せず素直に従う。

これは、ぼくの信念でもある。

「たぶん、今日1回だけの治療になるでしょうね? でもぼくは、2診目がないとか遠方とか交通費とか、そういうことは考えずに、これから継続して治療する…という前提でやります。でないと、今日一日の治療・指導ですら、不完全なものになってしまうからです。」

今という瞬間、目の前にいる患者さんのことだけを考える。その未来に、幸せあることをのみ願って出来るだけのことをする。その願いがかなうのが、たとえ10年後であろうが、100年後であろうが。

それは、近隣であろうが遠方であろうが関係ない。

その真心を届ける。

パーキンソン病…中断患者からの電話
見返りを求めない、ひたすらの努力 ……真心。 これが両者にあれば…! ほとんど治療していないのにパーキンソン病が治ったと報告を受けました。こちらも驚いた症例です。

もし届いたら…。心に。体に。

変わる。

変わってほしい。

だからこの初診も、気がついたら3時間が経っていたのだ。

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