傷寒論

傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…大青龍湯 その1〔38〕

38 太陽中風、脈浮緊、発熱、悪寒、身疼痛、不汗出而煩躁者、大青龍湯主之、 37条の、脇痛があっても浮にして幅ありならば麻黄湯で行きなさい、という内容を踏まえています。身体に疼痛が、たとえ脇にあったとしても、 (浮細ではなく) 浮にして幅あ...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…小柴胡湯か麻黄湯か〔37〕

37 太陽病、十日以去、脈浮細而嗜臥者、外已解也、設胸満脇痛者、与小柴胡湯、脈但浮者、与麻黄湯、 ▶前提は経過が長いこと 経過が長引いたとき麻黄湯にいくのか、小柴胡湯にいくのか、その鑑別です。 太陽病 (脈浮・頭項強痛・悪寒) が前提です。...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…麻黄湯〔35・36〕

麻黄湯といえば、カゼ薬として知られています。それはそれで間違いではないのですが、ただのカゼ薬と考えれば、それだけのものになってしまいます。漢方薬とはそんな浅いものではありません。麻黄湯は「表証」の薬です。表と裏は陰陽です。表を治せば裏も治る...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根黄連黄芩湯〔34〕

葛根黄連黄芩湯の条文は、虚実の変幻、補瀉の妙について学ぶべきものです。
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根加半夏湯〔33〕

33 太陽与陽明合病、不下利、但嘔者、葛根加半夏湯主之、 ▶傷寒の嘔逆との違い 嘔というのは、「おー」という声のことです。嘔吐物はあってもなくても、「嘔」はあるというのが、ここで言いたいことです。 桂枝湯証に乾嘔があり、麻黄湯証に嘔逆がある...
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…葛根湯その2〔32〕

葛根湯の適応となる、太陽と陽明の合病について考察します。
傷寒論私見〔32~〕

傷寒論私見…太陽陽明合病とは

太陽と陽明の合病という言葉が以下の条文に出てきます。張仲景先生の文体は、簡略に過ぎるため洞察力・言語力が必要です。そのためにはまず、すぐれた国語力が必要です。 まず、太陽陽明合病とは何か、ということを明確にしてから、それぞれの薬の説明に行き...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…葛根湯その1〔31〕

葛根湯は、桂枝湯 (補剤) と麻黄湯 (瀉剤) の合法に葛根を足したものです。虚実錯雑に効く特徴を兼ね備えています。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…甘草乾姜湯・芍薬甘草湯・調胃承気湯・四逆湯〔29〕

29 傷寒、脈浮、自汗出、小便数、心煩、微悪寒、脚攣急、反与桂枝湯、欲攻其表、此誤也、得之、便厥、咽中乾、煩躁吐逆者、作甘草乾姜湯与之、以復其陽、若厥愈足温者、更作芍薬甘草湯与之、其脚即伸、若胃気不和、譫語者、少与調胃承気湯、若重発汗、復加...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝去桂加茯苓白朮湯〔28〕

28 服桂枝湯、或下之、仍頭項強痛、翕翕発熱、無汗、心下満微痛、小便不利者、桂枝去桂加茯苓白朮湯主之、 ▶結論から 桂枝湯証に桂枝湯を与えた。あるいは陽明病かと思って下した。ところがなお、頭項強痛し、さむがって発熱し、微似汗が見られない。心...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝二越婢一湯〔27〕

27 太陽病、発熱、悪寒、熱多、寒少、脈微弱者、此無陽也、不可発汗、宜桂枝二越婢一湯、 ▶はじめに 見ての通り、症状としては往来寒熱と脈微弱しかありません。これで太陽病というのは無理があります。これでは少陽病との見分けがつきません。少陽病に...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…白虎加人参湯〔26〕

26 服桂枝湯、大汗出後、大煩渇不解、脈洪大者、白虎加人参湯主之、 ▶風邪の勢いが強すぎた可能性 24 太陽病、初服桂枝湯、反煩不解者、先刺風池風府 、却与桂枝湯則愈、25 服桂枝湯、大汗出、脈洪大者、与桂枝湯、如前法、この2つの条文を承け...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝二麻黄一湯〔24・25〕

24 太陽病、初服桂枝湯、反煩不解者、先刺風池風府 、却与桂枝湯則愈、 25 服桂枝湯、大汗出、脈洪大者、与桂枝湯、如前法、若形如瘧、日再発者、汗出必解、宜桂枝二麻黄一湯、 ▶結論から ▶文の構成 ①②と③ 24条と25条は、合わせて読んで...
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂麻各半湯〔23〕 ▶虚実錯雑を原典に求める

虚実錯雑という言葉は、本ブログでたまに使います。補法なら安全だ、とよく言われますが、実際の臨床で持続的に効果を上げる上では、必ずしもそれは言いえていません。虚実錯雑だからです。深く考察してみましょう。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝去芍薬湯〔22〕

桂枝去芍薬湯証と桂枝去芍薬加附子湯についてです。ここでいう太陽病とは16条で説明したように、桂枝湯証のことです。これを誤って下してしまった。成書では、胸に邪が陥下して胸陽が伸びない状態であると説明されます。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝加附子湯〔21〕

傷寒論原文に従い、桂枝加附子湯について考察する。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…肌表とは、解肌とは〔17〕

傷寒論の条文に従って、肌表とはどこか、解肌とは何かを考察します。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝湯の “壊病” とは〔16〕

桂枝湯の壊病とは、誤治によって起こった病証のことです。これにもう少し踏み込んで、桂枝湯証に似てはいるがもう桂枝湯では効かないもの、桂枝湯証に似てはいるが似て非なるもの、という見解を加えます。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…気上衝とは〔15〕

傷寒論でいう “気上衝” とは。 これが分かれば「表」が分かったということである。表が分かったということは「裏」が分かったということである。張仲景先生が、それほど深い概念を説明しようとしているとは、ぼくの勘ぐりが過ぎるのだろうか。
傷寒論私見 〔1~〕

傷寒論私見…桂枝加葛根湯〔13・14〕

13 太陽病、頭痛、発熱、汗出、悪風者、桂枝湯主之、 12条でも説明したように、「太陽病」とは脈浮・頭項強痛・悪寒があるという意味の言葉です。つまり、本条文の「太陽病」という部分に「脈浮・頭項強痛・悪寒」を代入すると、 脈浮・頭項強痛・悪寒...
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