Facebookで、東洋医学をいっしょに勉強しよう! を主催していますが、グルーブメンバーの方の投稿をご紹介します。
仰っている内容はすべてとても大切なことばかりで、専門家を始めみんなが学ぶべき内容です。ぼくなりの説明を加えつつみんなで勉強したいと思います。
【 休む技術 】
Facebookより引用
この2年続けて寝ていたら、
休んだら自然に治るねって話していたガンの女性が
2人とも亡くなった(T . T)
子育て、仕事、家事
全てに頑張る女性が自分のことを後回しにするからガンになりやすい。
つい頑張ってしまう!
仕事だと美徳になるが
大病、ましてガンなどの療養には大敵🍀
峠を越えて回復して来た時に
夢に向かってスタートしたり趣味を楽しむのはイイことでもあるが
楽しんで無理しないのが難しい😓
例えば山登りで草木や虫、空気を楽しんで途中でやめて帰るのができない人が多い!
大抵の方は山頂まで登り切る
楽しんで療養のひとつにするより
これって、やり切ることが目的になって、もはや仕事、下手したら身体への拷問
周りも無闇に声援だけの応援やエールを送らないで欲しい
その声援が罠になる
具体的に手伝って
療養中の方が身体に負担をかけないように手伝ってください。
やり切る技術ばかり習ってきて
休む技術は習得していないのを
意識して休もう❣️
今は療養中です
ガンの養生について、核心を突く部分です。
これを、ご自身の体験から、的確に綴られています。
休むことの大切さです。
我々は大病になった時、つい慌てて「ああしたらいいだろうか、こうしたらいいだろうか」と、 “する” ことばかりを考えがちです。SNSなんかで健康情報を目にしたら、つい飛びついてしまいますね。体調が思わしくなければ「あれもできない、これもできない」と、やっぱり “する” ことばかりを考えてしまいます。
しかし、 “しない” ことも非常に大切です。そもそもガンになる方はほとんどがみんな頑張り屋さんです。もちろん努力は大切です。人生においてこれほど大切なものはないと言って過言ではない。しかし、つい、過ぎてしまうのです。過ぎたるは及ばざるが如し。頑張りすぎてしまう。あるいは、頑張らなくてもいい所で頑張ってしまうというケースもよくあります。
これは、僕の親父のことです。42歳でガンで亡くなりました。体調を崩したことのない働き者でしたが、春先に珍しくカゼを引き、次いで腹痛、入院、秋に亡くなりました。あっという間でした。
「休む」とはどういうことか。
もちろん、健康な人が一日何もしないでいるというのはよくありません。
しかし、体調をくずしたのなら、まずは休むことです。
休むとは、命の根源に立ち戻ることです。
子宮に戻ることです。
赤ちゃんは子宮の中で、40週をじっと過ごします (休む) 。ときには動くこともありますが、子宮という袋に包まれて閉じ込められている、いわば囚われの身なのです。そして春が来たら種から発芽するように、時が満ちれば子宮という殻から抜け出す。生まれたら、手足をピョンビョンさせて泣き、呼吸を始める (動く) のですね。そして、お母さんの乳首に吸い付き、オッパイを飲む (食べる) のです。そしてまた寝、寝ては動き、動いては食べ、そしてまた寝る。それを繰り返しながら成長し、やがて物心がついて自我が芽生えます (考える) 。
休む (寝る) →動く→食べる→考える。
この、休む (寝る) ・動く・食べる・考える というのは、我々人間がやっていることの全てです。そして、このような順番があるのです。
その順番の一番最初、つまり根源は、「休む」だったのですね。
この最初の土台を抜きにして、動いて鍛えれば治るだとか、食べて栄養を摂れば治るだとか、考えれば (毎晩ネットで医療情報を調べれば) 治るだとか、そういう考えが多い世情を憂います。
僕の臨床では、多くの難病が表証の状態にあると診断します。表証 (表寒証) とは寒邪に取り囲まれている状態を言います。実はカゼ引きも、この「寒邪に取り囲まれている状態」であり、難病には表証の側面があるのです。「カゼは万病の元」とは、本当にそうなのです。
カゼを治すにはどうしたらいいか。学校を休む。仕事を休む。家でじっとしている。これですね。普通のカゼ引きは数日で治りますが、難病の表証は何ヶ月・何年も治らないカゼのようなものだと思ってください。だから病気は、まず休むことなのです。
また治療家は、カゼを診断し治せる力がないと難病も治すことができないのです。これが八綱に「表裏」を最初に掲げるゆえんでもあります。これについては症例で数多書き散らかしています。その一部を挙げておきます。
冷えとガン
慢性リンパ性白血病
ガンとともに
むくみ… 指定難病222;ネフローゼ症候群の症例
出血… 指定難病227;オスラー病の症例
脳性麻痺様の一症例
全身麻痺 (痿病) の症例
カゼは安静 (安心) が一番の薬ですね。実はカゼほど治りやすい病気はなく、その病気でさえ安静が第一なのですから、他の治りにくい病気は推して知るべしです。
早く寝る。時間が許せば暗くなったら寝たらいい。眠れなくても「休む」ことこそが命の根源に立ち戻る決め手になります。日中も、できるだけ無用の外出は控える。散歩すら控えた方がいい。そうやって、まずは固い殻に閉じこもる。固い殻をもつ種になるのです。
やがて発芽の時が来ます。種になることさえできたらならば、新しい命が芽吹くのは道理です。いつ発芽するかは種の種類によって違いますが、とにかくその時期がやって来る。そうしたら、子宮の殻を打ち破って芽を出す。つまり少しずつ散歩程度から始める。だんだん動けるようになる。「動く」ことが生命力につながっていく。
そうしたら、初めて「食べる」ことが生きてきます。食べたら食べただけ、体の力になる。生命力が元気になる。栄養をたくさん摂って、がん細胞を元気にしたって仕方がないのです。コツは、しっかり動けるようになること、動けば動いただけ元気になること、動けば動いただけ気分が良くなることです。こういう状態なら、食べることが負のエネルギーにつながりません。
それができたら。
はじめて「考える」。家族の心配をしたり、自分の心配をしたり。
これが順番です。
考えるのは一番最後です。
つまりそれまでは、何も考えず、安心していればいい。ここが大事です。安静とは安心の上に成り立つものだからです。子宮の中にいる赤ちゃんが、何か考え事 (心配事) をしているでしょうか。大人びた難しいことことを考えているでしょうか。
ただし実はこれが一番難しい。誰でも難しい。安心し切るということなど誰もできない。だからこそ人間は永遠に成長できるのです。届かない理想が太陽のように輝くからこそ、我々はそれに向かって伸びる植物のように、生き生きと成長し続けることができるのです。
安心立命。
大きな病を得たならば、いろんな下界のしがらみから離れて、温かい家の中を懐かしい子宮の中だと思って、まるで胎児のように丸まって、まるで胎児のように無邪気に何も考えず、いつか子宮口が開く時を楽しみに待つ。温々 (ぬくぬく) と待つ。
やがて芽吹き、ふたたび太陽に向かって伸びる。生き生きと成長する。
その時を楽しみに。
それが「休む」ということだと思います。
生長収蔵では、始めに「生」 (発芽) が来ます。これは外界から見た時の命の循環を示しています。だから最後に「蔵」で終わり、ここで異次元の世界 (地中) に入るのです。そもそも「生」を生むのは「蔵」です。「蔵」とは、休むということです。