総合診療科

慢性疲労の症例

慢性的な疲労感を訴え、力のない小さな声と、首から肩にかけての強度の筋緊張が特徴となる症例を検討する。中医学でいうところの「気虚」と、疏泄太過・疏泄普及の陰陽関係を、臨床を交えて考察する。
さまざまな病気の原因と治療法

出血…東洋医学から見た4つの原因と治療法

子供の鼻血のように軽いものから、潰瘍性大腸炎、また肝硬変末期の吐血のように生死にかかわるものまで、出血にはバリエーションがあります。東洋医学では、それぞれの出血を、偶然ではなく必然と考えます。どういう観点から出血を分析するのでしょうか。
神経内科

全身麻痺 (痿病) の症例

中医学での表証は、あらゆる奇病と関連する可能性を持つ。本症例は急性の痿病であり、全く筋肉が動かせない状態が全身に及んでいたが、表証を撮ることによって速やかに回復した。表証とは何かを考えつつ症例を検討したい。
東洋医学って何だろう

疏泄太過って何だろう

出血のメカニズムを学ぶ中で、引っかかっている部分があります。肝不蔵血証で述べられるところの疏泄太過です。肝不蔵血証とは、出血を主症状とする肝の病態の一つです。この病態の中に疏泄太過があり、これは出血の原因となるとされますが、概念がイメージし...
皮膚科・アレルギー科

アトピー性皮膚炎の重症例

30代。女性。 以前からアトピー性皮膚炎である。本人の強い希望で、他の治療を一切行わず、当院の治療のみで経過を観察する。 現在、下腿・膝・前腕・上腕・背部にかゆさとヒリヒリ感。とくに上肢と下肢がひどく、程度は上下肢とも同等。体の広範囲に炎症...
婦人科

更年期障害の症例

主訴 48才。女性。 ●3年前からめまい・動悸・ホットフラッシュ (カーッとくるのぼせ・顔のほてり) が続いている。年々強くなってきている。※4日前に強度のめまい。グルングルン回る。初めて経験する激しさ。●前額痛・背部痛 (第11胸骨周辺)...
さまざまな病気の原因と治療法

けいれん…東洋医学から見た6つの原因と治療法

東洋医学ではけいれんのことを「痙病」といいます。ふくらはぎの痙攣から、重症では「ひきつけ」もここに含めます。子供を寝かしつけるとき手をピクピクさせますね。このような生理的なものも含まれます。東洋医学での分析はこれらを包括して説明します。
総合診療科

誤嚥→嘔吐

病歴 76才。男性。 糖尿病。6年前から食前にインスリンを注射している。当院にて、1年半前から週に1~2回のペースで治療中。治療開始後からA1cの値が良好になる。通院9か月目で、病院の指示によりインスリンの量を減らし、それから7か月後に再び...
さまざまな病気の原因と治療法

動悸…東洋医学から見た9つの原因と治療法

「こころ」と「からだ」と動悸 みなさん、よくご存知のはずです。うれしいこと・腹が立つこと・楽しいこと・つらいことがあると、ドキドキしますね。心臓の鼓動は感情の変化に敏感に反応します。動悸という病態を考えるとき、「こころ」の分析は不可欠です。...
さまざまな病気の原因と治療法

嘔吐…東洋医学から見た6つの原因と治療法

なぜ吐いたのか。それを知っておかなければ、治せない病気はたくさんあります。慢性化した嘔吐を治療するうえではもちろん、様々な病気に対処するうえでも、嘔吐を理解しておくことは重要です。東洋医学では嘔吐をどのように分析するのでしょうか。
整形外科

首が動かない

29才。女性。飲食業の管理職。 症状 主訴首が痛くて動かせない。3日前から痛みがあり、悪化しつつある。昨日からは完全に動かなくなった。実際に、動かしてみてください、とやっても不動。 その他の症状5日前に39℃の発熱。最近、寝言が多い。寝てい...
皮膚科・アレルギー科

不登校+アトピー

13歳。女性。 病歴… 小学5年から、歩いたあと体がだるくなる。腹筋すると腰に力が入らなくなる。 小学6年生の春に引っ越し。転校いじめで不登校になる。このころからアトピー性皮膚炎が始まる。肘窩・膝窩・前胸部を特に夜かきむしる。ストレスで悪化...
さまざまな病気の原因と治療法

排尿障害…東洋医学からみた7つの原因と治療法

東洋医学では、尿が出にくい病態を淋疾 (りんしつ) と癃閉 (りゅうへい) の2種類に分けます。淋疾は、一回量が少なくスッキリ出ない、ただし一日の尿量の合計は正常です。癃閉は、一日の尿量が少ない、または全く出ないものです。
総合診療科

大脈を細脈と見る

中医学でいう「大脈」は、もろもろの実を示す場合もあり、もろもろの虚を示す場合もある。高齢者に散見される大脈について考察する。
さまざまな病気の原因と治療法

下痢…東洋医学からみた6つの原因と治療法

下痢を東洋医学から機能的に見たとき、運化・制水・泌別という3つが深く関わります。これら3つの機能が「湿邪」によって阻害された場合は急性の下痢となります。またこれら3つ機能のもととなる「脾」が弱ると、慢性的な下痢となります。
口腔外科

抜歯直後の止痛

抜歯直後の歯痛を合谷の一本鍼のみで治療した症例である。中国伝統医学の臓腑経絡学に基づき、治癒機序について考察する。
さまざまな病気の原因と治療法

胃痛…東洋医学から見た4つの原因と治療法

胃痛はなぜ起こるのでしょう。痛みの大原則は「不通則痛」です。通じなければ則ち痛む。東洋医学では、この「通じないもの」を気・血と呼びます。寒邪 (冷え) ・湿熱・肝気 (ストレス) ・脾胃の弱り…。これらが原因となって「不通」が起こります。
さまざまな病気の原因と治療法

逆流性食道炎…東洋医学から見た2つの原因と治療法

逆流性食道炎の基本病理があります。「肝気犯胃」です。肝気が胃を犯す。肝気とは何でしょう? これはストレスと深いかかわりを持ちます。もともと逆流性食道炎はストレスと関係があると言われます。ストレスは物理的な除去ができません。よって機能的に切り込みます。
カゼ

2時間での解熱 (2歳)

幼児の発熱に、列缺に鍉鍼で治療を行った例である。列缺は陰経に属し、陰分の正気を補える。また陽明に流注し、胃気を鼓舞できる。また任脈の主穴である。また手陽明と交会し、手陽明は肩髃で足少陽胆経と交会するため少陽を動かすことができる。
四季の養生

冬の養生… 閉蔵とは

冬は閉蔵、これは《素問・四氣調神大論02》の言葉です。 “閉蔵” とは何か、これを深く理解することは、冬を健全に過ごす方法を得るだけでなく、「元気はつらつ」の起点を得ることに等しいと言えます。
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