舌診

胖嫩と老

舌診で、胖嫩 (はんどん) ・老 (ろう) という言葉がよく使われます。 八綱では、胖嫩は虚証、老は実証を示します。これを踏まえた上で、胖・嫩・老について一つずつ説明します。また、老嫩という表現についても説明します。
消化器内科 (肝臓科)

腸閉塞と目

二千年も前の書物である《黄帝内経》には、目の使いすぎは血を消耗すると記されている。現代ほど目を目を酷使する時代はないと思われるが、古代中国においてすでに着目していたのである。これからの研究課題として、非常に面白いと思う。症例を提示する。
循環器内科

胸痛とたべもの

中医学においては、「飲食は有節を貴ぶ」とします。つまり、節度をもって飲食せよということです。中医学では、胸痛の病因にも飲食の不節制を挙げています。臨床例を挙げて解説します。
さまざまな病気の原因と治療法

腸閉塞 (イレウス) …東洋医学から見た症例の考察

東洋医学では、腸閉塞 (イレウス) は「結胸証」を参考にする。《傷寒論》が出典である。その中に大陥胸湯証と呼ばれる承徳な証があり、上腹部が痛み、そののち腹部全体に及ぶ。これが劇症の指標になるとされる。
気の弁証

気滞証

気滞とは気の滞りです。川の流れで考えましょう。流れは気の推動作用です。この流れが土砂でせき止められ、うまく流れない状態を気滞と言います。 実証です。 “初病在気” (病は気から) といわれるように、病気の初期に見られます。
自分でできる健康法

自然 (じねん) って何だろう

自然を眺めてみます。まず目に映るのは生命です。それは草木、樹木です。植物は静止しているかに見えて、少しずつ成長しています。勝手に、しなやかに、美しく健全に成長しています。成長の向かう方向、それは肯定的であり、健全にして健康です。
循環器内科

胸痛と湿邪

「気象病」の不定愁訴はさまざまですが、今回は胸痛の症例をあげます。東洋医学では湿気による体調変化を外邪 (湿邪) によるものと考えますが、外邪 (引き金) の影響を受けるのは、そもそもの問題 (火薬) があるからです。詳しく考察します。
気の弁証

気脱証

気脱とは、気が脱せんとする状態を示す中医学用語です。本当に気が脱すれば死に至る危証です。詳しく説明します。
さまざまな病気の原因と治療法

花粉症…東洋医学から見た5つの原因と治療法

花粉の飛散を原因として考えることは必要です。しかし、これを我々の力でコントロールすることは限界があります。よって、体質というもう一つの原因に着目する、これが東洋医学の見方です。風寒・風熱・肺脾気虚・肺熱蘊積・気滞血瘀の5つに分類します。
東洋医学って何だろう

膜原って何だろう

伝染病について考えます。強い感染力を持つものは、中医学的には疫病すなわち「温疫」に該当します。COVID-19 などはその例です。これに対応するには「膜原」 (まくげん) という概念が重要であると言われます。
東洋医学って何だろう

温病って何だろう…五運六気からひもとく

温病とは熱邪の証候を示す外感病の総称です。熱邪とは外感六淫の一つですが、これ以外に火邪・暑邪もあります。これら複雑な用語を整理することは、温病という複雑な病態を整理することとつながります。六淫だけでなく、五運六気までさかのぼって考察します。
消化器内科 (肝臓科)

赤ちゃんの便秘

乳児の便秘についての中医学的な症例検討です。便秘の基本病理は「気の上衝」です。気が下れば便も降るのですが、これをフリーズさせるものとして、本症例では表証・脾気不運が見受けられました。
東洋医学って何だろう

脈診で “体の声” を聞く

藤本蓮風先生の御尊父、藤本和風先生。その患者さんが、かつて近所におられた。その方いわく、「ピーナッツが好きでね、でも和風先生は脈を診て、” ピーナッツは一日〇〇個までやで ”っておっしゃるんです。」僕が鍼灸学校に通っていたころだった。
神経内科

パーキンソン病… その場で震えが消失した症例

パーキンソン病の症例検討である。パーキンソン病によるものと思われる左足の震えに対し、右外関と右商陽の2ヶ所に鍼を刺したところ、その場で震えが止まった。中医学的に考察する。
東洋医学って何だろう

気の6つの作用

中医学では、気には以下の6つの作用があるとされます。 1.推動作用 2.温煦作用 3.防御作用 4.固摂作用 5.栄養作用 6.気化作用 これら6つの作用をひっくるめると、気とは何か…という全容が見えてきます。
さまざまな病気の原因と治療法

緑内障…東洋医学から見た原因

緑内障の病因病理の基本になるのは気の上昇です。例えば、怒ると気が上に上りますね。ふつうはまたすぐに気が下がるので問題ないのですが、気が上り続けると、「上」に異変が現れます。また、陰血の弱りは目に影響しやすくなります。
Q&A

気と血の関係…疏泄太過を考える

気は動でありハツラツさです。 血は静であり落ち着きです。 気と血は陰陽関係で、男女のように引きつけあい、抱き合う関係です。この抱き合った気血のことを単に「気」と表現することもあります。いわゆる「気一元」です。
東洋医学って何だろう

東洋医学の「証」って何だろう

【質問】 鼻炎と胃腸炎は、東洋医学的に関係があるのでしょうか。また慢性炎症についての考え方をお尋ねしたいです。 …このご質問にお答えしつつ、東洋医学の基本である「証」とは何かを説明します。
気の弁証

気陥証

気陥証とは、気虚に内臓下垂を伴うものです。中気下陥とも言います。虚証です。内臓下垂はなくとも、内臓墜脹感があれば、気陥証といえます。 墜脹感とは、内臓が下る感じを伴う不快な張りのことです。
Q&A

筋肉が硬い、柔らかい…痛みを取る方法

筋肉の硬さ柔らかさと痛みの関係を、東洋医学的に分析します。また、痛みの左右差はどのように評価するのか。按圧の刺激を感じない柔らかい筋肉の評価は…。重要なことは、部分的なものであっても、全体との関わりを考える東洋医学的な視点です。
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