癘気 (れいき) とは

癘気 (レイキ) とは、強烈な感染力、つまり強い伝染性と発症力をもつ外邪のことを言います。

外邪とは、気候や時候の変動のことです。人体に影響を与えて発病させます。さまざまな発病パターンがありますが、カゼはその代表です。

外邪って何だろう をご参考に。

癘気は、疫毒・疫気・異気・毒気… とも言われます。

夫瘟疫之為病,非風非寒非暑非湿,乃天地間别有一种異気所感。
<温疫論>呉又可ゴユウカ・明代

【訳】温疫の病は、風邪でも寒邪でも暑邪でも湿邪でもありません。天地間にはそれらとは異なる「異気」が存在し、特別な外感病をもたらします。何が特別かというと、強烈な伝染性を持つということです。

癘気は空気を通過して伝染し、口鼻を経由して発病に至ります。また、飲食物・蚊や獣に咬まれる・皮膚への接触などによっても伝染することがあります。

癘気によって発病したものには、以下の特徴があります。

  • 発病が急激、悪化が急速、病状が危篤である。癘気は熱毒の邪に属するため「火急」が特徴である。
  • 伝染性が強く、流行しやすい。
  • 症状に特徴がある。経過のバターンが一致する。一気致一病。特定の邪気によって特定の症状となる。例えばムンプス (おたふくかぜ) は耳下腺が腫れる。ノロウイルスは下痢・嘔吐がある。
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