熱毒・湿毒とは

東洋医学の「毒」とは
「毒」という言葉は、古代中国ですでに用いられていた。 現代中医学でも、熱毒・湿毒・寒毒・疫毒などの用語が用いられる。 「毒」とはそもそもそ何だろう。古代中国人は、どういうイメージをもってこの言葉を用いたのだろう。字源・字義にさかのぼってみよう。

▶︎熱毒

“熱毒” には、①病邪名としての熱毒、②病名としての熱毒 がある。

① 病邪名としての熱毒
・突然発生する強烈な暑熱。
・火邪・熱邪が郁結して毒となったもの。あるいはその性質を持った病原菌・ウイルス。

② 病名としての熱毒
温毒とも火毒とも言われる。熱邪・火邪が郁結して毒となり引き起こされる病証を示す名称。疔瘡・癰・丹毒などの急性熱証・感染症の総称。

▶︎湿毒

“湿毒” には、①病邪名としての湿毒、②病名としての湿毒 がある。

① 病邪名としての湿毒
・突然発生する強烈な湿気。
・湿邪が郁結して毒となったもの。あるいはその性質を持った病原菌・ウイルス。

② 病名としての湿毒
・現代でいう湿疹のこと。初期は紅斑・熱感・痒さ。続いて丘疹・水疱を生じる。掻くことによって糜爛を生じジュクジュクする。
・湿毒便血… 湿毒が下注して、膿血便などの症状が見られる。

▶解毒の要件

胃厚色黒.大骨及肥者.皆勝毒.故其痩而薄胃者.皆不勝毒也.
<霊枢・論痛53>

<霊枢・論痛53>によると、毒に打ち勝つためには「胃厚」が必要であるとする。詳しい説明は “東洋医学の「解毒」 << 肝臓” を考える…東洋医学とのコラボ で展開した。参考にしていただきたい。

東洋医学の「毒」とは
「毒」という言葉は、古代中国ですでに用いられていた。 現代中医学でも、熱毒・湿毒・寒毒・疫毒などの用語が用いられる。 「毒」とはそもそもそ何だろう。古代中国人は、どういうイメージをもってこの言葉を用いたのだろう。字源・字義にさかのぼってみよう。

 

参考文献
“热毒” 捜狗百科 https://baike.sogou.com/v724040.htm?fromTitle=%E7%83%AD%E6%AF%92 (参照2021-12-25)
“湿毒” 捜狗百科 https://baike.sogou.com/v5928074.htm?fromTitle=%E6%B9%BF%E6%AF%92 (参照2021-12-25)

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