繞の字源・字義
繞 【訓】めぐる。まとう。
繞.纏也.《説文解字》
纏 (まとう) とは、
比較的太い縄やひもが、盤繞すること。
「盤繞」とは、しっかりと巻き付き絡みつき、くっついて離れない様子。
また捆扎すること。
「捆扎」とは、ばらばらにならないように縛り上げ梱包 (こんぽう) すること。
臓腑経絡学での読み方
繞で表現されるのは、A箇所とB箇所が、太い綱のような強力な脈気によって強くつながっているルートであることを意味します。
また、脈気がその部分の組織まとめ上げ、形体を支えていることをイメージさせます。
督脉者.起於少腹.以下骨中央 .…合簒間.繞簒後.別繞臀.《素問・骨空論60》
【訳】督脈は、下腹に起こり、恥骨中央を下り、…会陰に合し、会陰の後ろを繞 (めぐ) り、別れて臀部を繞 (めぐ) る。
「めぐる」と訳しては分かりづらいですね。会陰の後ろに向かって太いルートがあって、それが臀 (長強) に強く絡みついている…非常に強い結束があるとイメージできます。二度も「繞」を使っているので、結びつきの強固さが伺えます。