合の字源・字義
合 【訓】あう がっす
合,合口也。《説文解字》
「合」は、(開いた) 口を閉じることである。
蓋 (ふた) が合うことである。
象形文字・会意文字、二説がある。
- 象形文字とする説では、「亼」と「口」があわさってできたとする。器と蓋がちょうどビッタリに合う形を示す。ナベ (口) とナベブタ (亼) 。
- 会意文字とする説では、「会」とほぼ同じ。
臓腑経絡学での読み方
2つ以上の異なる脈気どうしがビッタリ合体し、一体化するというイメージです。
胃足陽明之脉.…其支者.起於胃口.下循腹裏.下至氣街中而合.《霊枢・経脈10》
【訳】胃足陽明の脈は、…その支なるものは、胃口に起こり、腹裏を下り、気衝の中に至って合す。
気衝は衝脈の起こるところ《素問・骨空論60》でもあります。その衝脈の脈気にビッタリと箱を挿したように合わさった。字義を知っていると、そんなふうな読み方ができます。