波切って進もう

新しい邪気を生んではなりません。部屋で言えば、新しいゴミをどんどん増やすことになります。これじゃ片付かない。やがてゴミ屋敷になってしまいます。
気をつけて、できるだけ。そうして新しい邪気を生まなければいい。新しいゴミができなければ、だんだん部屋は片付いていきます。

部屋が片付いてくれば、押し入れや引き出しの整理も可能になってきます。部屋がゴッチャゴチャなのに、押し入れの整理なんて無理ですから。

ただし、子どもが押し入れや引き出しの整理をやっても、はかどらないことがありますね。だから大人が一緒に片付けを手伝ってやる。でも、大人は一人で全部やってしまってはなりません。片付け方を教えながら、子どもを育てながら、いっしょに寄り添いながら。

これが醫者と患者の関係です。患者一人では片付けに時間がかかってしまうことがある。だから醫者が手伝ってやる。しかし、醫者が一人で全部やってしまってはならないのです。やり方を教えながら、相手の立場に立ちながら、患者さんの自主性を育てながら。

すると、一人でやるなら何年もかかってしまう片付けが、短期間で済んでしまうのです。

「癒」という字は、下リンクにあるように「舟」がコアになります。本来 (徒歩) なら何年もかかる長旅が、舟に乗れば驚くほど早く目的地に到着する。

ただし船頭に丸投げはダメです。あの目的地に向かうんだという自主性が必要です。その強い気持ちさえあれば、船頭 (醫者) はすんなり目的地 (健康) に運んでくれるでしょう。そして実際にそこに移動するでしょう。癒という目的地に、腧 (ツボ) と諭 (コトバ) で愉 (ユカイ) に輸 (ハコ) んでもらうのですね。

癒やしとは…「兪」の字源に秘められた哲学
「兪」は東洋医学にって馴染みが深いですね。肝兪・脾兪なのどツボの名前に用いられますが、癒・輸・愉・諭にも通じます。実はこれらが、臨床における「癒やし」の全容と符合します。兪の原義をたどってみましょう。
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