なにもかもイノチ

上下の唇を合わせると、丸い形になりますね。これは太陽です。人体の中でもっとも鮮明に赤く輝いていますね。

そしてその真ん中に、真一文字の裂け目 (口) があります。この裂け目を、真一文字の地平線であると見立ててみましょう。

《内経》は、こういう深意のもと、あくびを説明していると思います。

西洋医学が言う、脳の血流 (酸素) を増やすために出るという見方とは、まったく別次元の捉え方ですね。

東洋医学は、人体をモノとして見ません。イノチとして見ます。脳の血流量であくびを解くのは、人体をモノとして見ているのです。勿論これはこれで重要です。

天地自然に存在する雄大な陰陽によってあくびを解くのは、人体をイノチとして見ているのです。いや、人体だけではない。この地球・宇宙、大自然そのものをイノチとして見る。これが古代東洋人の考え方です。あくびごときに大自然を投影する。それが東洋医学です。

東洋医学に治せないものを西洋医学は治すという前提での話ですが、西洋医学に治せなかったものを東洋医学によって治してきた経験から、イノチとして見るという考え方が正しいものであり、これはこれで大切なものであるということが分かるのです。

でも、人体をイノチとして捉えることは難しいものです。それは人を人として扱うことの難しさと同じです。それができないから、世の中から争いがなくならないのですね。

イノチと捉えることで、どうやって病気を治すのか。

その「学び方」が、東洋医学の中には秘められています。ただし、モノとして人体を見る癖を取り払って勉強しなければ、意味もわからないだろうし、東洋医学の力は発揮できないでしょう。

意を潜めて学ぶべきです。

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