オープン2日目、早々に大波乱。
朝から電気がつかない。よってトイレも使えない。昨日のオープン初日は使えていたのに。
すぐさま監督に電話、電気業者の方も駆けつけてくださり、なんと関電が確認なしに止めたことが判明。電気屋さんが電話で「こんなん訴訟もんやぞ!」と、すごく怒って下さる声が聞こえていました。
そんななか僕は仕事を始める。8時半から1時間に9人を診察、もちろん暗い中での過酷な環境、その後もそのペースでのスケジュールが続いており、12時台まで予約が入っています。旧眞鍼堂は4床しかなかったので1時間に8人が限界、よって9人は初めての試みです。
関電によると電気が復旧するのは2時間後とのこと、舌診もできない、カルテも読めない、トイレも使えない、電話はいつ使えなくなるかわからない。
そういう状況を僕はあまり苦にしないのかも知れません。外でスタッフや監督や電気業者が関電と掛け合う中、ぼくは淡々と診ていました。今は患者さんに集中する以外ない。まあ、なんとかなるだろう…と。
幸いなことに1時間後に電気が復旧、「明るいっていいですね (標準語)」などと電器メーカーのCMみたいなことを言いながら治療を続け、無事時間通りに午前診終了となりました。
乗り越えられる。
僕の人生で最も忙しかったこの4ヶ月を乗り越えた瞬間でした。
誰もいなくなった昼下がり、気が付けばたくさんの花がありました。
ほとんどが患者さんからのものです。
真心。
乗り越えた末に見たのは、そんな光景でした。
