「早くしなさい!」…小さい頃そう言われ続けていたような気がする。かけっこも早くないといけないし、宿題もそう。カゼを引いても早くなおさないといけない。ゆっくり休むということがない。まるで競争、そうである。現代社会は競争社会なのだ。
普通なら、走り疲れて立ち止まることになる。それでいい。その休息 (充電) が大切なのだ。ところがそれすら否定する社会は、エナジードリンクなるものを生み出した。下リンクの症例のように、10代の子供にも「元気が出るクスリ」として推奨される。カフェインが効くのである。カゼ市販薬や葛根湯に含まれるエフェドリンも興奮剤である。体の自然な反応として得られる休息のチャンスを、これらは奪い去る。治すヒマすら与えず、勉強しなさい、仕事しなさい。
陰が大切である。陰とは休息 (充電) である。陽とは活動 (放電) である。元気ハツラツで活動するには、陰が必要なのである。それを無視して放電し続けた結果、起こったのが起立性調節障害 (下リンク参考) なのである。朝起きれない。やっと動けるようになるのは昼をとっくに過ぎている。他の病気でも同じこと、どこそこが痛くて動けないなどは、それを無視して放電し続けられる何かを無造作に使い続けているからかも知れない。カフェイン・エフェドリンだけとは限らない。痛み止めも同じなのだ。
そんなに焦らなくていい。大器晩成というではないか。徳川家康は60歳で征夷大将軍になった。人生50年と言われた時代、今なら97歳に相当する。そして73歳 (118歳に相当) まで生きた。世の中のためにできること、やりたいことがあるならば、じっくり構えればいい。早熟は望ましくない。大器は晩成す。近欲 (ちかよく) は頓挫する。遠欲でなければならない。結果を焦ってはならない。
現代人はとにかく陰 (おちつき) が足りない。夜ふかしはするし、雨天でも晴天同様に活動しなければ気がすまない。夜も雨も陰である。放電には向かない。充電に向くのである。体を横たえ、ゆったりと、その陰 (やすらぎ) を楽しむ。早く眠り込めなくてもいい。焦って動かなくてもいい。雨がシトシト降る梅雨は、活動本番である真夏のための中休みである。陰を養うことに向く、その適期を逃す手はない。
休みの日と重なるならば、そんな雨の日くらいゆっくり過ごしてみてはどうだろう。


