年の瀬も押し迫り、仕事納めもすぐそこだ。
一年間、ご苦労さま。
これでやっと、ホッと一息つける。
ホッとするのは大切なことだ。仕事で心をも体もカチカチに緊張させたままでは持たない。緊張に耐え続ければ筋金入りの棒といえども、やがてポキっと折れてしまう。
一方で、
ホッとするのは良くないことだ。今まで力づくで抑え込み詰め込んでいた疲労や悪習が、コルクを抜いたシャンパンのように、とめどなく吹き出し、年明けは体調不良が続出する。
どちらも良くない。では、どうしろというのか。
油断大敵。気を抜かない。いつも真剣勝負。これが大原則。
しかし、仕事のことは忘れて、気を抜かなければならない。
つまり、仕事以外でかわりに気を張り、真剣になることを作るのだ。
何に真剣になる?
感謝である。
たとえば常に寄り添ってくれるパートナーに。
たとえば常にそこにいてくれる宝物…我が子に。
たとえば常に親身になって見守ってくれる親に。
常にそこにある、いつもここにいる、ありふれた日常に。
空気に、水に、火に、土に、そしてこの命に。
白米 (ありふれた日常) を、目をとじて噛み締めてみる。その「命」に秘められた甘味 (恩恵) を、全気力を集中して感じ取ってみる。力を抜いては味わえない。思いっきり気を張り集中して、その甘味を全力で味わえば…。
心の底からホッとする。ああ、これが感謝だ。
休みに入ったからといって、油断してはならない。仕事以外に向き合うべきものが確かにある。それに、真剣に向き合う。
感謝に使う脳と、仕事に使う脳とでは、その場所が違う。
感謝で使う場所を使えば使うほど、仕事で使う場所は使われなくなる。
仕事で使う場所はおもいっきり休まるのである。
つまり、感謝に気を使えば使うほど、仕事の緊張 (ストレス) は消えていくのである。シーソーである。
この正月休み、このシーソーを大きく動かしてリフレッシュしたい。
これが究極の「ホッとする方法」だ。
感謝ばかりでもいけない。仕事もせねば。
仕事ばかりでもいけない。感謝もせねば。
感謝と仕事は、自分自身を成長させてくれる車の両輪だ。
一年間、ほんとうにおつかれさま。ありがとう。
やがて来る年、
皆様方にはますますの成長と、
大き実りがありますように。